平成21年12月1日

第3回国際漫画賞

 平成19年5月に創設され、第3回目を迎えた第三回国際漫画賞(The 3rd International MANGA Award)には、世界の55の国と地域から303作品の応募(注1)があり、審査の結果、以下のとおり第3回国際漫画賞受賞作品が決定しました。

 最優秀作品及び優秀賞は以下のとおりです。

受賞作品

  • 最優秀賞 Gold Award

    最優秀賞作品「SUPER DUNKER」の表紙
    SUPER DUNKER
    作家名:Jakraphan Huaypetch (TON JAKRAPHAN)(タイ)
    鳥山明氏の「ドラゴンボール」に影響を受け、漫画家を目指す。
    2008年に本作品でデビューを果たす。
    〈物語〉 小さな島で父と猿と一緒に暮らす少年トートーは、ある日、飛行機のトラブルで偶然島にやってきたアメリカのNBAプレイヤー・ロッキーと出会う。トートーはロッキーから、2年間「バスケットボール」の手ほどきを受けた。
    ロッキーはダンク・シュートをマスターするまでに成長していたトートーに、「バスケを続ける限り、いつかまた会える。それまで勝負はお預けだ。」とトートーに告げ、島を去って行った。
    やがてトートーは、島を出て中学校に入学する。学校のバスケ部を訪れるが、田舎出身のトートーを馬鹿にする部員たちの嫌がらせを受け、入部することができない。
    悔しがるトートーの目の前に現れたのが、街のコートで1人黙々と練習をする少年・タイトゥーンであった。島で練習したトートーのダンクシュートに驚くタイトゥーン。意気投合した2人は、ストリートボールのチームを作り、ともに頂点を目指すことを決意する。
  • 優秀賞 Silver Award

    優秀賞作品「Zaya」の表紙
    Zaya
    • 出版国:ベルギー
    • 作画者:Huang Jia Wei(中国)
    • 原作者:Morvan(フランス)
    作画者:Huang Jia Wei
    子供の頃から「漫画家」を目指す。アートスクール在学中の2006年に、デビュー作となる”Ya San”発表する。
    原作者:Morvan
    子供の頃から漫画に興味を持ち、1989年より漫画の勉強を始める。その後、作家活動に専念することを決め、数々の作品を発表している。
    〈物語〉孤児だったザヤ・オビリディヌは、スパイ組織「スパイラル」によってエージェントとして育てられた。数々の任務をこなして来たが、妊娠を期に組織から引退した。その後は芸術家として、母として、地上で平和に暮らしていた。
    そのころ、宇宙ステーション「ディトリミナ」が何者かの襲撃を受け、「スパイラル」のエージェントが次々に殺された。それまで手がかりを残さなかった殺し屋は、大物エージェントの犠牲により、DNAを残すことになった。「スパイラル」はその犯人のDNAを入手した。
    ザヤは「スパイラル」から突然任務を与えられる。組織を熟知している彼女は、この任務から逃れることはできないと知り、妹に子供たちを託して旅に出た。
  • 優秀賞 Silver Award

    優秀賞作品「Natty」の表紙
    Natty
    • 出版国:ベルギー
    • 作画者:Melvil(フランス)
    • 原作者:Corbeyran(フランス)
    作画者:Melvil
    2002年にマンガのライターとしてBluehopeでデビューする。その後、2006年よりMelvil名義で作画者として活動する。
    原作者:Corveyran
    1990年からファンタジー、歴史、スリル、冒険等発表した作品は80作を越える。同氏は昨年第二回国際漫画賞で優秀賞を受賞した ”Okheania 1”の原作者でもある。
    〈物語〉 オルキデスタンの王女、ナッティ姫は、両親の勧める結婚を断った罪で捕らえられ、死刑を言い渡された。密かに城を抜け出したナッティは、太陽の光が届かず、最下層身分の住民たちが暮らす下町を彷徨う。変装した彼女が、手配中のナッティ姫だと気付くものは誰もいない。
    ナッティ姫と婚約を交わした若者「サミ」は下町の牢屋にいた。正当な裁判を受けられないことを知り、牢内の仲間に脱獄しようと呼びかける。皆神罰を恐れ協力しようとはしない。 しかし、一人の老人が、かつて自分で掘りかけた脱獄用のトンネルの存在をサミに教える。サミは脱獄に成功し家に帰ると、そこにはナッティ姫が待っていた。再会を喜び合う二人は、何とかして現在の状況から脱しようと、行動を始めるのだが・・・。
  • 優秀賞 Silver Award

    優秀賞作品「Running on empty」の表紙
    Running on empty
    • 出版国:韓国
    • 作家名:Kim Jea-eon(韓国)

    1995年「荒れ地の最後の巣」でデビュー。以降、多数の作品を発表。

    〈物語〉 飛び降り自殺しようとした18歳の少年ハン・スボンは、その様子を写真に撮る男、イ・ヒョクスに食って掛かる。そこに刑事が現れ、イ・ヒョクスには殺人容疑が掛けられ、その場に居合わせたハン・スボンは逃亡のための人質とされてしまう。
    父が謀った一家無理心中で、ひとり生き延びたヒョクスはある組織に拾われた。その組織を抜けようとしたために、組織からも追われている。
    それでも「死」だけは選ばず、「生きたい」と願うヒョクスにとって、人質という状況にも関わらず元気で、よく食べ、よく笑うスボンが、それでもなお「死にたい」と願っていることが理解できない。
    一方スボンは、病院長である父の失敗により変わってしまった環境に耐えかね、自殺を決意していた。その現場に居合わせ行動を共にしているうちに、ヒョクスが写真を撮るだけで現像しようとしないことに興味を持つ。二人の逃避行が続いていく。
  • 入賞 Bronze Award

    入賞作品「400-Arthamart Regiment」の表紙
    400-Arthamart Regiment

    (タイ)

    Pongpat Petcharat
  • 入賞作品「Arkham Woods」の表紙
    Arkham Woods

    (アメリカ)

    Jhomar Soriano
  • 入賞作品「Beneath the surface」の表紙
    Beneath the surface

    (スウェーデン)

    Yosh
  • 入賞作品「Pequena Loja dos Horrores」の表紙
    Pequena Loja dos Horrores

    (ブラジル)

    Rafaella Ryon
  • 入賞作品「面人麻生」の表紙
    面人麻生(MA SHENG

    (中国)

    ZHANG XIAOYU
順不同
(注1)応募者が多い順に、中国30(うち香港4)、タイ28、ブラジル17、シリア14、ベルギー13、アメリカ・ドイツ・コロンビア各12、アルゼンチン・エルサルバドル・イギリス各11など。
第3回国際漫画賞実行委員会
実行委員長
岡田克也・外務大臣
実行委員
  • 小倉和夫・国際交流基金理事長
  • 浜野保樹・東京大学教授
  • 亀井修・小学館常務取締役
  • 杉山恒太郎・電通常務取締役
  • 白石さや・東京大学教授
審査委員会
審査委員長
里中満智子氏(漫画家)
審査委員
  • モンキー・パンチ氏(漫画家)
  • 矢口高雄氏(漫画家)
  • 宮原照夫氏(元漫画雑誌編集長)
  • 八窪頼明氏(元漫画雑誌編集長)